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家の健康と美容のために

安部 考功
安部 考功

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家づくりマニア 安部のつぶやきコラム

「家の快適と 健康と美容のために」

 

 

突然ですが!

室内の乾燥 、気になりませんか? (コラム作成時 2月中旬)

 

乾燥・・

 

私も10年くらい前は本当にどうでも良くて気にもとめてませんでしたが、

健康、特にここ数年は 美容 にまで興味津々な今。

とーっても気になる言葉です!

 

乾燥すると・・

お肌の老化が進んだり、痒くなったり

また、静電気が増えたりと、嫌な事ばかりなイメージがあります。

 

また、空気が乾燥するとウィルスに感染しやすくなる事も有名ですよね。

 

冬場を快適に暮らすには、上手に加湿してあげることが大変重要になってくるわけです。

 

しかし、ちゃんと加湿すると、

今度は結露で窓がびしょ濡れ・・なんてことに・・・

そんなのもうイヤですよね。

 

そんなわけで、

今回はこの辺り、深掘りして行こうと思います。

 

10年前の私なら見向きもしなかった内容なのですが、

知らないと本当に後悔しちゃう内容です!

 

ところで、

 

そもそもの疑問ですが、寒くなると乾燥が気になるのって、

どうしてでしょう??

 

乾燥してるかどうかを調べる時って

[湿度が◯◯%] って数値で判断しますよね。

 

これがいわゆる「相対湿度」と言われるものです。

(気温によって変化するので「相対」とついております。)

 

皆さんは、この湿度が何%くらいになったら乾燥を感じるか、ご存知でしょうか?

 

私は個人的に「湿度30%とかになってくると乾燥を感じるんだ」

と、なんとなく思ってました。

 

で!!

 

こちらのデータを見てください。

 

これは気象庁のWEBサイトに行けば見れるデータになるのですが、

大分県の月間平均の「相対湿度」の推移です。(‘91〜’22)

 

1月 62% 2月63% ・・・

 

これを見た印象ってどうですか?

私はすごく ”意外” でした。

 

「寒い季節って乾燥が気になるのに、湿度って平均60%超えてるやん・・」

 

予想していた 30%を下回る という状況では、全然なかったんです。

 

「湿度60%でも乾燥を感じるって、、どういう事?」

 

これ、ちょっと、興味ありませんか?

 

そこで調べてみました。

 

すると

人間の体感はこの◯◯%と表示している

「相対湿度」にはあまりリンクせず

「絶対湿度」との関係が深い

との事なのです。

 

「絶対湿度」????

 

その昔、理科の時間で習ってるはずのなのですが、実生活ではあまり馴染みが無く、

もはやなんのことやら・・

 

 

 

結論から言ってしいますと、

「絶対湿度」は

”空気中(1㎥中)に水が何g含まれてるのか”

を表します。

 

「何%」って割合ではなく、

実際「何g」含まれているか 

を表すわけですね。

 

では、なぜ 何%か ではなく

実際の 量 で表す方が、

人間の体感に近いのか

 

 

ズバリ!

 

空気に含まれる水分の量は

実は温度によって変わるから

 

です。

 

温度が高くなるにつれ、より多くの水分を空気に蓄えれるようになるんです。

 

空気を「水分くんが入れる部屋」に例えるなら

温度が高いと、部屋が広くなり

温度が低いと、部屋が狭くなる

 

って感じです。

 

相対湿度(%表示)は、

この部屋の大きさに対する水分くんの数なので、

広い部屋だと スカスカになり%は低くなります

逆に狭い部屋では窮屈になって%は高くなる

わけです。

 

・・不思議です。

科学って面白いですよねー

 

つまりは、同じ湿度60%でも

 

夏の高い気温では、大きな部屋の6割を水分くんが埋めている

 

のに対して

 

冬の低い気温では、小さな部屋の6割を水分くんが埋めている

 

って感じでなので、そもそもの水分くんの数は 全然違うわけです。

 

人間の体感は、そもそもこの水分くんの数にリンクしているわけですね!!

 

なるほどです!!

 

ちなみに

絶対湿度を表す単位は、

空気1kgにどのくらいの水蒸気(水分くん)が含まれるかを示すので

 

g/kg もしくは g/㎥  (空気1㎥は約1.2kg)

 

となります。

 

 

 

 

さてさて、湿度と体感の関係がわかったところで、

「じゃあ、健康と美容のためには いったいどのくらいの湿度に保っておくのが良いの?」

という疑問がおきますよね。

 

今回は、より根拠が出揃っている 健康面(ウィルス対策としての側面) から見ていきます。

 

これは喉の粘膜の湿り気が鍵になります。

 

喉は線毛の働きで、侵入してきたウィルスを粘液に絡め取り、体外へ排出してくれているのですが

 

乾燥してしまうとこの線毛の働きが弱くなり、うまく体外へ排出できなくなってしまいます・・

 

人間の乾燥に対する体感には「絶対湿度」が当てはまる

とお伝えしたのですが、

 

この喉の粘膜が乾くかどうかの

ラインは「10.8 g/㎥」なのだそうです。

 

と言うことで、

ウィルス対策の観点で考えようとした時にも

「絶対湿度」 を見ていくのが良さそうですよね!

 

ここで気象庁のデータに戻ります。

 

気象庁では平均気温のデータも観覧できるようになってますので

ここから平均の「絶対湿度」も計算できるわけです。

(気温がわかれば部屋の大きさがわかり、何%という割合からその量(水分くんの量)が計算できます。)

 

11月13.8℃  69% = 8.22g/㎥(6.85g/kg)

12月  8.7℃  64% = 5.54g/㎥(4.61g/kg)

1月    6.5℃  62% = 4.65g/㎥(3.87g/kg) 

2月    7.2℃  63% = 4.95g/㎥(4.12g/kg)

 

どうでしょう?

喉の粘膜は

10.8 g/㎥ が乾くかどうかのラインになる

って事だったので、

これはカラッカラになりそうな数値ですよね・・

 

ちなみに 宮城県医師会のデータによると

インフルエンザと絶対湿度の関係が

公表されており

 

~5.83 g/m3  :より起こりやすい

5.83 g/m3 ~ 9.16 g/m3  :流行しやすい

9.16 g/m3 ~  :流行しにくい

 

なのだそうです。

やはりウィルス対策には、加湿がかなり大切なわけですね!

ご自宅では加湿器が必須だと思います。

 

ところで、

 

温度が下がって行くと、水分くんが入っている部屋がどんどんと小さくなっていくわけですが、

ある一定のラインを超えると部屋に入りきれなくなり、水分くんは外に締め出されてしまいます・・

 

これ、実は、かなり身近な現象なんですよ。

あなたのお部屋でも起きているかもしれない現象・・

 

そうです!

いわゆる「結露」です。

 

例えば、窓周り。

窓は、しっかりとした断熱材が入っている壁に比べると

断熱性能がどうしても劣ります。

その為、周りの空気より温度が低くなります。

(窓辺に行くと寒さを感じるとありませんか?)

 

さて、

温度が低くなると

「水分くんの部屋」は小さくなります。

性能の良くない窓であればあるほど窓辺の温度が下がるので、この部屋はさらに小さくなり

「結露」が起こりやすくなります。

 

結露は、その面の床などを常に湿らせ カビを発生させたり腐らせたりします。

 

私が口をすっぱく

「窓にはお金をかけた方が良い」

と、度々お伝えしているのは この辺の理由もあるわけです。

 

冬場、適切な湿度に加湿してあげる事が 健康にも美容にも大切なのですが、結露が酷くなるのは嫌ですよね。

家の健康と美容も大切です。

 

 

快適な湿度で暮らすためにも、窓の性能を高めた計画をすることが大切になります!

 

かけるべき所にきちんと予算をかけて、

健康で美しい人生にしましょう!

 

安部でした。

 

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