快適さと健康に必要不可欠なのに! めちゃ重要な家の設備とは
家づくりマニア 安部のつぶやきコラム 「快適さと健康に必要不可欠なのに! めちゃ重要な家の設備とは」 突然ですが! この中で「これがないと家が建たない」モノはどれだと思いますか? お風呂 トイレ キッチン 給湯器 エアコン 24時間換気 水道 太陽光発電システム せーかいは ⑥の24時間換気 なのです。 えーっ!? 24時間換気って つまり・・ 「換気扇」!? 無くても全然問題なくない? って思いませんか?(・・・私は思ってました・) 実は、「換気」って、ちょーーー重要なんです!! 健康で快適にずっと楽しく暮らすために、「換気」がなぜ重要なのか? 健康オタクの私が、今まさに吸っている その空気の質についてお話しします! 住宅を建てる際、所定の審査機関に 「こんな家を建てますよー」という申請を出して許可を取らないといけないのですが、 その際、必要になるのが⑥番の24時間換気なのです。 (※建築確認申請といい、建物の建築や一定以上の増改築をする場合、建築基準法や自治体の条例などに沿った建物なのか審査を受ける必要があります。) あっ そもそも24時間換気って 聞いた事ありますでしょうか? ざっくり簡単に言いますと、 1時間毎に0.5回、つまり 2時間毎まるっと空気を1回入れ替えることができる換気扇の設置が必要になる というものです。 そうなのです! 家の空気は常に換気し続けなければならない事が決まっているんです。しかも法律で!! これは裏を返せば、法律で決めなければならないほどの 重要な事があったという事です。 「シックハウス症候群」 90年代後半。あの頃社会問題になったこの症状をご存知でしょうか? 建材や家具に使われている化学物質等を人が吸うことにより、体に様々な 悪影響が出るようになってしまっていたのです。 この問題がかなり深刻化し、平成15年に「24時間換気設備の設置」が義務付けられました。 実はアイビックの「素足の住まい」はそんな問題を材料からも解決すべく、自然素材を使った家づくりとして生まれたという経緯を持ちます。 しかし、いかに自然素材を使おうと家具から出ている揮発性の物質や、ダニアレルゲン、ハウスダストやカビ、細菌などは換気をする事でしか解決できないわけです・・ 換気ってちょー重要でしょう? 実はシックハウスの問題が大きくなって使用できる建材にも規制がかかりました。 主要な原因であると考えられる化学物質ホルムアルデヒドの揮発がより少ないものを使用することが義務付けられたのです。 それなら、換気の重要性も低くなったのか? これがそうではないのです。 換気の重要性は、お子さんの勉強や仕事の効率も左右するのです。 今も無意識に吐いている、二酸化炭素の濃度。これが重要なのです。 二酸化炭素の濃度について意識した事ありますでしょうか? ぶっちゃけ私、 全くありませんでした! 汗 ちゃんと換気されていない寝室の二酸化炭素濃度が、しばしば4000ppmを超えていると言われておるのですが、 (あっ、ppmというのは、濃度を表す単位です。) では、室内の二酸化炭素濃度が、どれだけ人体に悪影響を及ぼすか・・ 下の表の、色のついた部分にご注目ください。 空気中の二酸化炭素濃度 有害ガスが人体に作用する時間 250-350ppm 大気中における通常濃度 250-1000ppm 換気が十分実施されている屋内の通常数値 2000-5000ppm 換気の悪い部屋 頭痛、眠気、倦怠感、注意力散漫、心拍数の増加、吐き気の発生 5,000ppm以上 作業場所としての限界値(8時間-TWA) >40,000ppm以上 酸素障害誘発、脳へのダメージによる昏睡、最悪死に至る かなりショッキングな内容で、怖くないですか? 表の部分でいうと 人によっては吐き気が発生するレベルですよ・・ そもそも室内の二酸化炭素濃度が1000ppm以上になると 思考力、集中力が減少すると言われております。 勉強にも仕事にも 身が入らない問題ですよね。 でも、こんなに危険なら、それこそ決まりがあるんじゃないの? って思いませんか? 実は・・あるんです!! 住宅ではないのですが、実は床面積が3000㎡を超える事務所などは、換気について一酸化炭素濃度や二酸化炭素濃度の規定が しっかりとあります。 それは空気環境測定を義務付けされている、とても厳しいものです。 目的の用途により規定数値は変わりますが やはり、本来は気をつけるべき数値という事です。 換気ってちょー重要でしょう?(2回目) でも、不思議に思いませんでした? なぜ住宅の換気設備の設置義務には、この一酸化炭素濃度や二酸化炭素濃度に対する決まりはないのか? あるのは、あくまで1時間毎に0.5回の換気能力がある「換気機器の設置義務」だけなのです。 (理由は諸説あるようなのですが・・) さて ここで気になってきますよね。果たしてそれで 「ちゃんと換気できているのか問題」です。 「換気機器の設置義務」は、法的な検査で確認されますが、 それで実際に計画通り換気ができているか? までは調べません。 コラム「気密」の回でご説明した様に、気密の悪い住宅では、うまく換気が出来ていない部屋が存在する可能性があります。 換気回数の計算が義務化されていても、実際はその家の気密の数値を考慮して設計しなければ、ちゃんとした計画にはなりません。 ただ、だからと言って気密の数値表示を義務化する事は、高額な機械で一邸毎に検査をする必要があります。 これは、すでに義務化された断熱性能の表示よりはるかにハードルが高い事なので、仕方がない事なのかもしれません・・ また、換気機器は設置しているものの、ちゃんと機能してない可能性もあります。 冬の寒い時期、どこからか冷たい空気が・・ と給気口を見つけて蓋を閉めたり って経験はないでしょうか? 換気設備への関心の無さも問題でして、 「給気口や換気扇のお手入れを最後にしたのは、いつだっけ?」 って方も結構いるのではないかと思います。 人は絶えず二酸化炭素を吐き続けているわけなので やはり、二酸化炭素濃度を下げるための換気って超重要なんですね! みなさん、寒い季節にあっても、換気扇は極力止めないようにしましょうね。 さてさて、 私は家を建てていただく時のアドバイスとして、 気密を良くした上で、1種換気設備の導入をおすすめしています。 1種換気設備? はてはて? って方も多いですよね。 住宅の換気方法には1種から4種まであります。(一般的には3種まで) 豆知識 「換気方式の種類」住宅の換気方式には大きく4種類あります 1種換気・・機械で給気 機械で排気 メリット:確実な換気が自動でできる デメリット:初期コストが高い 2種換気・・機械で給気 自然排気 メリット:屋内の圧力が高くなるので機械給気以外のところから空気が入りにくい (手術室など汚染空気が他室から入らないようにできる) デメリット:壁内部で結露が起こりやすい。 3種換気・・自然給気 機械で排気 メリット:コストが低く、メンテもし易い デメリット:外気の暑い空気や寒い空気を直接取り込んでしまう 4種換気・・自然給気 自然排気 メリット:電気代がかからない デメリット:屋内と屋外で温度差が少ないと給気、排気とも行われにくい 日本のほとんどの住宅は3種換気を採用しております。 一番の理由としてはやはり初期コストが抑えられるからです。 そんな中、なぜ1種換気をおすすめしているのか それは空気の質にこだわって快適で健康な暮らしをご提供したいから です。 一日で家の空気を吸う量は、なんと18Kgほどにもなると言われてます。 もう一度いいます。 18Kgです 500mlのペットボトルに換算すると3万本にあたります。 体の中に摂り入れるもの、食べ物に気をつけている人は沢山いると思います。 しかし、それよりはるかに多く体に摂り入れている空気に気を使っている方は どのくらいいるでしょうか・・ アイビックでおすすめしている1種換気は、外部から取り入れる空気を、高性能フィルターを通して、 花粉やPM2.5などを取り除いて綺麗な状態して屋内に取り入れます。 更に全熱交換システムがついてますので、室内の温めたり、冷やしたりした空気の熱と 湿度を再利用しつつ換気をしっかり行えます。 しっかりとした換気が出来ているという事は、 ちゃんと空気が入れ替わっているという事です。 前日 夜の料理の匂いが朝になっても残ってる なんて経験はないでしょうか? これはつまり、ちゃんと空気が入れ替わってない という事にもなります・・ 室内の布等に匂いがついている という可能性もありますが、 空気がしっかり入れ替わっていれば布等に残った匂いも薄れていきます。 朝起きて空気が新鮮だと その日一日の活力が生まれますよね! 空気がおいしいって、言葉では表現しきれないほど贅沢ですよね! そういう事の積み重ねって、数値化は出来ないんですが、 暮らしを豊かにする基本になると思うんです。 換気ってちょーー重要でしょう? (3回目) 健康で快適に! 人生の豊かさって、人それぞれですが、楽しく好きなことができて、当たり前のことを喜べることだと思うんですが、 それを支えているのが、健康でストレスのない身体です。 空気って目に見えないものだからこそ、もっとこだわって欲しいです。 今回は、疎かにされがちな設備なんですが、本当は凄く重要なものだという事をお伝えしたくて、 換気についての話を書かせていただきました。 目で見て分かりやすい所を豪華にすることも、 満足度を上げるうえで もちろん大切です。 しかし、この換気の話のように、かなりマニアックだけど 実は凄く大切な事もたくさんあります。 オタク気質な自分だからこそ、できるご提案が沢山あります。 お客様にあまり深い知識がなくても、快適な暮らしを送っていただけるように、 これからも日々勉強して ベストなご提案ができるように頑張って行きます! 安部でした